{title:例えばヒロ、お前がそうだったように} {subtitle:歌・作詞・作曲:竹原ピストル} 例えばヒロ、お前がそうだったように [C][F][Am][G][C][F][Am][G] [C]ほっておいたらおもしろいくらいおもしろいことがない [F]ほっておいたらかなしいくらいかなしいことがない [Am]陽の光は星の裏っかわからぬるっと現れて 諸々の影を[G]線にして 点にして また線にして また星の裏っかわにぬるっと消えていく [C]これは日々なんかじゃない [F]ぐずぐずぐずついたかさぶただよ [Am]根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ [G]目が眩むほど 真っ赤な真っ赤な鮮血だ 消し忘れた[F]タバコの煙のようなゆらついた眼差しの少年が [Am]俺の視界をゆらゆらと横切っていく 睡眠薬たらふく[F]食らって勝手にくたばったヒロ おまえにそっくりで [G]あぶねーあぶねー 反射的に殴りそうになったよ [C]そーいや[G]こない[F]だ [C]おまえの[G]親父か[F]ら [C]電話が[G]あった[F]よ [C]出なかったかっ[G]たけど[F]な めんどくせーよバカヤロウ [C]街は眠らない[F]だから こっちが目を閉じるしかないんだ [Am]街に静寂はない だから [G]こっちが耳を塞ぐしかないんだ 新しいものが生み出さ[C]れ 新しかったものが古くなり 古かったものが忘れ去ら[F]れた と思ったらくるんとバック転して古かったものが今一度[Am]新しいとされたりして 挙げ句の果てには[G]古かったものをわざわざ新しく生み出し始めたりなんかして [C]これは時代なんかじゃない [F]ぐずぐずぐずついたかさぶただよ [Am]根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ [G]目が眩むほど 真っ赤な真っ赤な鮮血だ 背筋と[F]根性を直角にひん曲げてパソコンの画面を覗き込む 人の[Am]悪口を言って楽しんだり 人の悪口を言ってる人の悪口を言って楽しんだり[F]表面温度0℃ 湿度0% [Am]ただひたすらにひたすらな記号の連続 応酬 雨あられ [F]世界のどこの誰とでも繋がっているようでいて [Am]世界のどこの誰とも繋がっていない [F]収縮するも無限 膨張するも無限 [Am]輪郭が欠落した空間 良し悪しではないけれど そこへいくとヒロ [F]おまえは拒食過食でときには極端に縮んだ[Am]り ときには極端に膨らんだりしながらも [F]ここしか居場所がないんです なんてくそみたいなセリフを [Am]真顔で垂れ流しながらも “ライブハウス”という [F]この世で最も窮屈な空間の中で ありとあらゆる輪郭にがんじがらめにされながらも しかし 正真正銘の意味合いに置いて 世界のどこの誰とでも繋がっ[G]ていこうとしていたのかもしれねーよな [C]さてお[G]き おま[F]え [C]この世で[G]最[F]も [C]この世で[G]最[F]も [C]この世で[G]最[F]も 金髪が似合わなかったよな 綴りようのない切実を切実という。 綴れる程度の切実は切実とはいわない。 全ては、“切実”でしか変えることができない。 だから例えば、歌で世界を変えることはできない。 歌で人を変えることはできない。 世界を変えることができるのは、世界が抱く綴りようのない切実だけ。 人を変えることができるのは、人が抱く綴りようのない切実だけ。 マスクをつけよう。風邪の予防の為に。喉の保湿の為に。自分が吐き散らす言葉の胡散臭さを噛み締める為に。嗚呼、臭いったらありゃしない。 これは歌なんかじゃない。 ぐずぐずぐずついたかさぶただよ。 根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ。 目が眩むほど、真っ赤な真っ赤な鮮血だ。 俺もやってみたいんですけど、余ってるギターありますか?って言ってきたおまえと、やってみろよって、余ってたギターをプレゼントした俺。 あの時の俺とお前以上に暇で愚かな人間っつったら、例えば、軽々しいことこの上なく、サークルのりでお祭り騒ぎ、原発賛成反対云々ケンケンガクガクわーわーきゃーきゃーやってるやつらくらいのもんだろうな。 哀しいかな、消えてなくなって欲しいやつっているな。 俺も誰かにそう思われてるだろ。 そこへいくとヒロ、おまえはあくまで俺的には、ギリギリ、あくまでほんとにギリッギリ、消えてなくなって欲しくない、まあ、そーだな。。友達だったぜ。 おまえのライブ、見てみたかったなぁ。 おまえも歌うたいになればよかったのになぁ。 持ち時間30分なら30分。1時間なら1時間。3時間なら3時間。それが歌うたいの寿命なんだ。 わざわざ自らわざわざ永遠にくたばるまでもなく、毎日、毎回くたばることができて、そして何より、毎日、毎回生まれることができる、なんとも自分勝手で都合のいい存在なんだ。 そーいや、おまえにあげたギター、サトシってやつが持ってっちゃったぞ。おまえのツレだって言ってたけど本当か?嘘なら呪い殺しとけ。 ほっておいたらおもしろいくらいおもしろいことがない。 ほっておいたらかなしいくらいかなしいことがない。 陽の光は星の裏っかわからぬるっと現れて 、諸々の影を線にして、点にして、また線にして、また星の裏っかわにぬるっと消えていく。 これは日々なんかじゃない。 ぐずぐずぐずついたかさぶただよ。 根こそぎバールでひっぺがして、俺が見たいのは鮮血だ。 目が眩むほど、真っ赤な真っ赤な鮮血だ。 。 生きたいのか、死にたいのか。そんなことはときにどっちでもいいような気がする。 そんなことより、生きたいなら生きたいなりに、死にたいなら死にたいなりに、ちゃんと人間か?ちゃんと人間か?目が眩むほど、真っ赤に真っ赤にちゃんと人間か? ちゃんと人間か?ちゃんと人間か?目が眩むほど、真っ赤に真っ赤にちゃんと人間か?